Customer Stories

ココペリ、Autify NoCodeを活用し膨大なリグレッションテストを自動化、バグを大幅に削減。Autify Pro Serviceも併用し、テストの体系化を実現。

株式会社ココペリ テクノロジー事業部 ゼネラルマネージャー 横山氏、QAグループ/BigAdvance開発グループグループマネージャー 松田氏、QAグループ所属 竹村氏、豊岡氏、田村氏
Company
株式会社ココペリ
https://www.kokopelli-inc.com/
Industry
ビジネスプラットフォーム事業
Publish Date
November 14, 2024

「株式会社ココペリ」は、中小企業向けの経営支援を行うクラウドサービス「Big Advance」を提供する企業である。中小企業が抱える様々な課題に対して、金融機関と連携し、経営相談や営業支援、マッチングサービスなどを通じて、ビジネスの成長をサポートするプラットフォームを展開。

サービスは現在、複数の金融機関に導入され、全国で幅広く活用されており、24年3月時点での導入数は2,000社を超えている。

中小企業の経営基盤を強化することを目指す同社のサービスにおいては、ユーザビリティや信頼性の高いシステム設計が不可欠であり、QA(Quality Assurance=品質保証)の重要性が特に強調される分野でもある。

Big Advanceを提供する株式会社ココペリテクノロジー事業部 のゼネラルマネージャー横山(よこやま)さんと、QAグループ/BigAdvance開発グループグループマネージャーの松田(まつだ)さん、QAグループ所属の竹村(たけむら)さん、豊岡(とよおか)さん、田村(たむら)さんに話を聞いた。

ー まず、株式会社ココペリのソフトウェアテスト部門の体制について教えていただけますか?

横山さん:弊社にはいくつか事業部がありますが、主に開発を担当しているのが、私がゼネラルマネージャーを兼務しているテクノロジー事業部です。

この事業部の中にはいくつかグループがあり、開発系のグループが4つ、それからQA、SRE、データグループ、情報システムがあります。

ー ありがとうございます。では、チーム内での役割分担について教えてください。

松田さん:私がグループマネージャーとして、グループ全体の進捗管理やリソースの管理をしています。また、案件ごとのQAについては、それぞれテストの設計から実施までを担当しています。

「誰でも使いやすい」がAutifyを導入する決め手となった

ー ココペリ様は、Autify NoCode Webをまず導入し、その後Autify Pro Serviceを導入されました。導入前に、プロダクトの品質にどのような課題があったのか教えていただけますか?

豊岡さん:Autify導入前は、リグレッションテストを行うことを決めて進めていたんです。ただ、Seleniumを使って自動化していたのですが、メンテナンスが頻繁に発生し、他の人が容易にメンテナンスできる状態ではなくなってしまいました。

そこで、Autifyのことを紹介いただき、誰でも使いやすく、引き継ぎが簡単という特徴を知り、そこが導入の決め手でした。

ー 自動化のコードが属人化し、メンテナンスコストが課題になっていたということですね。当時、チームの状況は今と比べてどのようなものでしたか?

豊岡さん:導入当時は、QAチームとしては私一人でした。そのため、自動化できるところはできるだけ自動化し、人手の負担を減らすことも重要な課題の一つでした。

ー 自動化によって負担を軽減し、カバレッジを広げたいという意図もあったんですね。お一人でテストと自動化を両立させるのは大変だったと思いますが、時間の配分などで工夫されていたことはありますか?

豊岡さん:その頃はリグレッションテストに専念していました。他のリリースに関する日常的な検証作業はPMやCSが担当していました。

私がQAとして入る前は、そもそもQAの担当者がいない状態だったんです。そういった背景もあり、まずリグレッションテストをしっかりとやることに集中していました。

ー ありがとうございます。当時のチームにおける課題や状況がよく分かりました。それでは、システムの品質自体について、何か課題や問題点があったと感じたことはありますか?

松田さん:2年前くらいは、リリースのたびに主要な画面遷移で500エラーが引き起こされてしまうような影響度の高いバグが出ていたという話を聞いています。

金融機関ごとに設定が異なるため、すべての設定をリグレッションするのはほぼ不可能な状態でした。そのため、テストしていない部分にバグが発生していたこともあります。

そのたびに営業の方が謝っていたようですが、最近はほとんどなくなりました。

シナリオを体系的に整理するタイミングでAutify Pro Serviceを活用

ー Autify NoCodeを導入してから、さらにAutify Pro Serviceを導入しようと思った決め手は何でしたか?

横山さん:松田さんがQAのグループマネージャーを兼任したことで、より体系的に効率よくテストを進めたいと考えていました。そこで、Autify Pro Serviceをご紹介いただき、費用的にも無理がなく、またAutifyが持っているテストのノウハウを元にサポートしてくれるという話だったので、導入を決めました。

ー Autify Pro Serviceが、シナリオを体系立てて整理し、より効率的にテストを行っていこうというタイミングにマッチしたということですね。

田村さん:そうですね、豊岡さんが先に作ってくれたリグレッションのシナリオがPC向けだったのですが、Autify Pro Serviceでスマホ向けのシナリオまで広げることができたのは非常に助かりました。

Autify Pro Serviceを活用する中で、技術的なサポートが非常に助けになった

ーAutify Pro Serviceをご利用いただく中で、ココペリ様には、Autifyのシナリオ作成代行と、その後メンテナンス・運用していただくために必要な、シナリオ実装時に工夫した箇所を解説するセッションを設けさせていただきました。その過程でどういったポイントが皆様の役に立ちましたか?

田村さん:そうですね、シナリオ実装時に工夫した箇所の解説セッションでお伺いした、JSの書き方に関して「こういう書き方もあるのか」といった具合に技術的な面で非常に勉強になりました。良い機会をいただけたと思っています。

豊岡さん:私も同じ意見です。工夫がすごいですよね。途中からステップ数で課金されるようになったので、費用を最適化しつつどうやりたいテストを実施するのか、Autify側が工夫してシナリオを作成されていたことには非常に感銘を受けました。

ー ありがとうございます。実際、Autify Pro Serviceのサポート期間が終了した後、ご自身で納品されたシナリオをメンテナンスされていると思いますが、その後もシナリオは問題なく使えていますか?

田村さん:はい、毎回すべてのシナリオを回すことは難しいのですが、チーム内で話し合って優先すべきシナリオを決め、特にスマホ向けのシナリオを日々回しています。

Autifyの導入により社内の品質に対しての意識が変わった

次にAutifyのプロダクト・サービスを導入した効果についてお聞かせいただけますか?

松田さん:Autifyを導入したことで、開発者の品質に対する意識が変わったと思います。開発の一部がAutifyを使ってテストを行っており、その結果、デグレードによる不具合がほぼ出なくなりました。リリース時のバグも以前は3~4割あったものが、今では1~2割に減少しています。

田村さん:私もAutifyを触ったことがない状態で始めましたが、メンテナンスを通して操作方法を学び習得することができました。そういった学習コストの低さによって、開発チームもリグレッションテストを回すことができるようになったことは大きな効果だと思います。

横山さん:リグレッションテストにかかる工数が大きく削減されたのが大きな成果です。Autifyを導入することで、リリースサイクルをブロックする要因を取り除けるのは非常に助かっています。

豊岡さん:具体的なエピソードとして、リグレッションテスト中に、今回のリリースとは関係ないと思われた画面でエラーが発生し、調査してみたら実際に影響を受けていたことがありました。手動で実施していたら、影響範囲ではないだろうということでテストを行わなかった可能性があるので、Autifyで自動化しているおかげで、そういった不具合に気付けたと思います。

AIの活用範囲がより広がっていくことを期待している

ー Autify NoCodeやAutify Pro Serviceを実際ご利用されて、こういった機能やサービスがあったらいいのにというポイントはありましたか?

豊岡さん:以前、社内で話していたことですが、シナリオを階層やフォルダで整理したい、例えばアクティブなものや古いものをフォルダ分けしたいという話がありました。ユーザー権限や編集権限の管理も課題としてありましたね。

田村さん:今、リグレッションテストではテストプランを組んでいるのですが、シナリオごとにラベルを付けられても、テストプランごとにはラベルが付けられないんです。なので、毎回テストプランの名前を検索し、優先度を基に実行しています。テストプランをグループ化して実行できる機能があれば助かります。

ー 今後の新しいプロダクトに関して、我々にこういうことを期待している、もしくはこういうことができたらいいですよね、といった要望などもお伺いできたらと思いますが、いかがでしょうか?

竹村さん:先ほど田村さんが言っていたラベルの改善のように、もっと使いやすくなるような形で進化していくといいなと思います。

豊岡さん:確か、今後リリース予定のシナリオ作成をAIがサポートしてくれるプロダクトについてお聞きしたことがあります。それを個人的にとても楽しみにしています。

田村さん:以前、弊社でフロントエンドの更改に伴うリプレイス作業があり、画面に大きな変更が発生したことから、70本以上のシナリオを再レコーディングしたことがあるんです。

今後も同じような作業が必要になるケースがある可能性があり、これだけの数のシナリオを再度レコーディングするのは非常に大変ですので、それがAIの力でなんとかなったら助かりますね。

松田さん:少し話が変わりますが、私はQAの採用を担当しています。テスト自動化に興味を持つ方が多くいらっしゃるのですが、Autifyを使っているというと非常に良い反応をいただきます。なので、ぜひ今後もAutifyの知名度を高めていただきたいなと思っています。

ー 最後に、このインタビュー記事を読まれる方々に向けて、Autifyがどういう人におすすめなのか、一人一言メッセージをお願いできますでしょうか。

横山さん:そうですね、これからQA組織を立ち上げなくてはいけない、あるいはまだQAチームが小規模な企業に特におすすめだと思います。弊社もかつてはそうでしたが、そういった状況では品質やリグレッションテストを十分に担保できないことが多いです。

エンジニアが品質保証を担う場合も多く、時にはノーテストでリリースしてしまうこともあります。しかし、初期の段階で自動化などを活用して品質を担保しておかないと、後々その負債を回収するのが大変になります。

松田さん:私はリグレッションテストの重要性を強く感じています。先ほど豊岡さんが言っていた通り、エラーが事前に防げるというのは非常に大事です。

不具合が発生すると、場合によっては大きな損害を引き起こすことがあります。テストには工数をかけたくないイメージがあるかもしれませんが、品質を担保するためには自動化が欠かせないと思います。そういった工数を最適化しながら品質を担保したいと感じている方にAutifyはおすすめです。

田村さん:エンジニアとして少しブランクがあったり、まだスキルがそこまでないという開発経験が少ない人でも、Autifyは使いはじめやすいと感じています。

しかし使い込んでいくと、技術的な部分に踏み込んで使うこともでき、例えばJavaScriptを駆使して高度な操作も可能です。なので、使い始めは簡単だけど、今後少しチャレンジングな部分もやれるようになりたいという、エンジニアのスキルを伸ばしたい人にはぴったりだと思います。

豊岡さん:忙しすぎて「もう一人自分が欲しい」と感じるQAエンジニアに、私はぜひ使ってほしいです。Autifyは単にシナリオを記録するだけでなく、さまざまな視点や検証観点も提供してくれるので、まるで自分が増えたように感じるはずです。

竹村さん:私も前職でリグレッションテストの管理に苦労していたので、そういう方にとってAutifyのようなツールは大きな助けになると思います。

時間的な余裕が生まれ、他の業務にその時間を充てられるようにもなるので、費用対効果も高いと感じるはずです。初期導入のサポートやウェビナーも開催しているので、そこからスタートして導入のメリットを感じてもらえれば良いと思います。

ー ありがとうございます。まさに我々のミッションである「人は人にしかできない部分に集中する」という考えに通じる話ですね。ありがとうございました。

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